遠隔読影・遠隔画像診断の種類と歴史
「歴史なんてどうでもいいよ。」
と思われるかもしれませんが、
これは、遠隔読影会社を選ぶ上で非常に重要な話ですので、
特に、遠隔読影医を探しておられる病院様・クリニック様は
是非最後までご覧ください。
非常に重要は話ですので、動画にまとめてみました。
いかがでしたか?
動画の内容に+αして書き出してみます。
1, 最も古典的な遠隔読影
これは動画ではお話しませんでしたが、
本当に最も古典的なのは、
・CTやMRIのフィルムを焼いて、読影医の自宅に送って所見をつけてもらうことです。
次に古典的なのは、
・CTやMRIの画像データをCDに焼いて、読影医の自宅に送って所見をつけてもらうことです。
動画の中で話してあるのは、次に古典的なもので、
・読影医の自宅へ「病院の画像システムに繋ぐ専用の回線」を引き、
「専用の読影端末」を自宅に設置して、読影してレポートを返却する、という仕組みです。
言葉ですと分かりにくいですので、
図にすると下のようになります。
この場合、
・専用の回線、端末に結構な初期費用がかかる。 ・画像取得に時間がかかる(重たい)。
というデメリットがあります。
また、複数の病院の読影には対応できないため、
多くの遠隔画像診断会社がやっている
従来の遠隔読影のスタイルへと変わっていきました。
2, 多くの遠隔画像診断会社がやっている遠隔読影
これも動画の中でお話しましたが、
病院の画像データを一旦、データセンターに集めます。
そして、そこに契約している読影医がアクセスして読影をするという仕組みです。
図にすると下のようになりますね。
病院と個々の読影医とを結ぶ回線は不要になりましたが、
各端末に画像データをダウンロードした上で、
読影医が専用のソフトウエアを用いて、
読影する必要があるため、
やはり、
・端末の単価が高い。 ・画像取得に時間がかかる(重たい)。
といった点が問題となります。
そこで、これらの問題を一掃してくれる
新しい遠隔読影システムが生まれました。
3, 最新のクラウド型の遠隔読影システム
これには、ASPのシステムを使います。
ASPとは、
インターネットを通じて顧客に、ビジネス用アプリケーションを、レンタルするサービス
のことです。
つまり、
「便利な読影のシステムをレンタルして、遠隔読影を行う」のです。
このシステムは読影医だけではなく、
依頼される先生方にも
非常にメリットがある方法です。
現在数社がこのASPをレンタルしてくれます。
最大手は、イーサイトヘルスケア社です。
弊社も大変お世話になっている有名な遠隔読影医である岩崎先生も
全面的にこのシステムを推奨しておられます。
何を隠そう我々(株)UP TO DATEもこの岩崎先生の影響を
受けて、このシステムを使い始めました。
そして、その便利さに驚愕をしました。
このシステムでは、先ほどシステムのような
専用の回線を自宅に引いたり、
専用の端末を自宅に置く必要がありません。
クラウド(雲)とはクラウド・コンピューティングのことですが、
・ 画像データ
・ 診断に必要なソフトウエア をクラウドの上に置いています。
これにより
・専用のPCやソフトは必要ないため、端末の単価はゼロ。 ・画像取得に要する時間が大幅に短縮。
となりました。
読影医も、依頼される先生方も、
ネット環境にありさえすれば、
読影することも、所見をチェックすることも可能になりました。
このシステムは非常に便利であり、
CTやMRIをお持ちの病院様・クリニック様は
画像撮影を目的で紹介して来られる患者数を
大きく増やして行く事も可能なシステムです。
つまり、今まで以上に稼働率を上げる事ができます。
その方法については、別にまとめます。
以上が、遠隔読影の種類および歴史のまとめになります。
どういった種類や歴史があるのかを知る事により、
遠隔読影を依頼するときにどのような方法があるのか、
を知る事ができます。
依頼される病院様・クリニック様の状況に合わせて、
どの方法を選ぶのがベストなのかを考えてみてください。